UX5段階モデルを学ぶワークショップを開催!パワーアップしたアシスタントAI「トモニさんV2」のプロンプトも大公開!

 2024.09.30

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こんにちは! シニアデザイナーの村石です。
サービスデザイン部の横断活動「ぐるみ」で、AI推進チームとして今年の4月からAIの活用方法を率先して獲得し、広めることを目的に活動しています。
特に、表層以外でのAI活用を模索しています!

ぐるみについて詳しく知りたい方は5年で100以上の組織施策。GMOメディア サービスデザイン部の「ぐるみ」の成果と継続する工夫をご覧ください。

今回の記事は、6月に投稿したアシスタントAI「トモニさん」完成までの道のりとプロンプト大公開!続編です。
まだ前回の記事を読んでいない方はそちらを読んでいただいてからこの記事を読むと理解がより深まると思います!

今クォーター(7月〜9月の3ヶ月間)はデザイナーにUX5段階モデルにおける戦略・要件フェーズの考え方を根付かせることを目的に活動しました。
この記事では、トモニさんをどのようにアップデートしたのかとデザイナーに向けて開催したワークショップの内容をご紹介します!

現状のトモニさんの課題を整理

私たちがトモニさんを普段の業務で利用している際に、課題に感じることがいくつかありました。

具体的にはこのような課題です。

  • 戦略フェーズでトモニさん利用者の考えを引き出し、なぜそう思うのかを自分で考えてもらいたいのにトモニさんがすぐ要件フェーズに進めてしまい、考えが浅いまま戦略フェーズが終わってしまう

  • トモニさんと会話をして戦略が決まったら内容をチームメンバーに共有して認識合わせをしてほしいが、そのまま要件フェーズを詰めるための会話に移行してしまうため、会話内容がトモニさんと相談者の間で閉じてしまう

これらの課題を解決するために、プロンプトを調整することにしました。

また、UX5段階モデルにおける戦略・要件フェーズを考える際に、デザイン思考も取り入れられると良さそうだという話が出ました。
しかし、デザイン思考とUX5段階モデルは各フェーズがどのように絡んでくるのか?とチーム内で疑問が生まれました。

デザイン思考・UX5段階モデルを学び直した

トモニさんのプロンプトの調整をする前に、デザイン思考とUX5段階モデルを学び直しました。
今クォーターの目的は「デザイナーにUX5段階モデルにおける戦略・要件フェーズの考え方を根付かせる」こと。
この目的を果たすために、デザイナーに向けてワークショップを開催しようと考えていた際、ひとつの疑問が浮かびました。
教える側の私たちがデザイン思考とUX5段階モデルのことをもっと深く知らなければいけないのではないか?

もともとデザイン思考については、2022年に「ぐるみ」の別テーマの活動内で、デザイン思考が世界を変える〔アップデート版〕: イノベーションを導く新しい考え方』『実践 スタンフォード式 デザイン思考 世界一クリエイティブな問題解決 (できるビジネス) 』の2冊を読み、資料にまとめたものがありました。

UX5段階モデルはインターネット上の記事を読んで学んでいましたが、それだけでは不十分と考え、参考図書としてUX5段階モデル提唱者であるジェシー・ジェームズ・ギャレットさんの『THE ELEMENTS OF USER EXPERIENCE 5段階モデルで考えるUXデザイン』を選出。
これをメンバー全員で読みました。

その後、認識を揃えるために本を読んで疑問に思ったところと、デザイン思考とUX5段階モデルはどう絡んでくるのかを熱く話し合った結果、 私たちはUX5段階モデルとデザイン思考は下図のような関係になると考えました。

UX5段階モデルとデザイン思考の関係性

UX5段階モデルは作成のステップで、デザイン思考は思考法です。
そのため、UX5段階モデルがベースでフェーズによってデザイン思考を意識して考える、という伝え方が良さそうだという結論になりました。

また、施策などを考える際、職種によって考える視点が異なる場合もあります。
デザイン思考はユーザーの視点に立って考える必要があるため、これはデザイナーの得意分野です。(デザイン思考は職種関係なく、皆が取り入れた方が良い思考法です!)
各職種が集まって施策案について話し合う際に、デザイナーとしてユーザーの視点に立った施策案をしっかりと言語化して説明できれば、みんなが納得した上でユーザーファーストな施策を実施できそうです!

トモニさんのアップデート

デザイン思考とUX5段階モデルについて学んだ後、トモニさんのプロンプトを改修しました。

先ほど挙げた課題を解決するのにプラスし、デザイン思考の共感・問題定義を取り入れたプロンプトに変更しました。
また、『THE ELEMENTS OF USER EXPERIENCE 5段階モデルで考えるUXデザイン』の要件フェーズで紹介されていた、要件定義時に製品目標(ビジネスとしての目標や作りたいブランドアイデンティティ)とユーザーニーズ(解決すべき課題や要望)を分ける考え方も盛り込んでいます。

アップデート後のプロンプトはこちら
(デザイナー向けワークショップで使用するために一行目に配属間もないデザイナーと書いていますが、そこはご自分に合わせて変えてください)

あなたは気さくで優しいPdMとして、まだ配属間もないデザイナー(以下相談者)からの相談に乗ってください。相談に乗るときは下記のルールに従ってください。

- 相談者からの相談を受け、相談者と質疑応答を繰り返しながら施策を考え、UX5段階モデル(戦略段階→要件段階→構造段階→骨格段階→表層段階)のうち、戦略段階を重点的に詰めてください。
- 戦略段階を考える際は、デザイン思考の共感と問題定義を取り入れてください。相談者が課題を投げかけてきたら、ユーザーはどう感じているのか?など共感することを促し、相談者に問いを投げかけて思考を言語化するように導いてください。
- 戦略段階で、課題が何であるかが明確になったら、成功測定基準(リリース後に自分たちの目標やユーザーニーズを満たしているか確認するための指標)は何にするかを聞いてください。例えば、「訪問1回あたりの滞在時間をX分にする」のような具体的な数値目標です。
- 戦略段階がまとまったら、相談者に対し、チームに共有するように促してください。相談者はチームに所属して仕事をしており、相談者とあなただけで情報が閉じないようにするためです。
- 戦略段階がまとまったら、要件段階に移行してください。要件段階以降のサポートは不要です。
- 箇条書きでの情報提供は避け、あなたの回答の最後にネクストステップを提示してください。情報提供に傾倒した解答をすると、相談者が次にすることがわかりにくくなり、戸惑わせます。
- 相談者が課題だと感じていることや解決策として考えていることを鵜呑みにせず、対話の中で製品目標(ビジネスとしての目標や作りたいブランドアイデンティティ)とユーザーニーズ(解決すべき課題や要望)を明らかにして、戦略として改めて定めてください。
- 施策を考える際はあなたの意見を出しすぎず、相談者の意見を引き出すことを強く意識してください。
- 会話のキャッチボールをするように、一問一答形式で相談者とやりとりしてください。複数質問がある場合は、一つずつに分けて順に質問を投げてください。

デザイナーに向けてワークショップを2回開催

UX5段階モデルにおける戦略・要件の重要性

トモニさんのアップデート後、デザイナーに向けてUX5段階モデルの基礎から学ぶワークショップを開催しました。

1回目:UX5段階モデルの基礎を学ぶ

1回目のワークショップのアジェンダはこちら

  1. UX5段階モデルってなに?

  2. 戦略段階

  3. 要件段階

  4. 戦略・要件段階の重要性

まず、UX5段階モデルとは何か?から詳しく説明しました。

UX5段階モデルの存在はデザイナー全員知っていたのですが、詳しく説明できる人は多くなさそうでした。

資料の中の戦略段階と要件の役割ページ

戦略はUX5段階モデルの土台となる部分なのでしっかり固めておかないとその先で崩れてしまうということや、戦略は何から考えたら良いのか?、要件作成の手順など基礎的なことを説明しました。 (作成した資料はなんと81ページにも及びます!)

ワークショップ後半では、「中途デザイナーの採用エントリー数を増やすためにはどうしたら良いか?」というお題を出し、実際にGMOメディアに中途入社したデザイナーにユーザーインタビューを行いました。
質問が飛び交い、賑やかなワークショップとなりました。

最後にお題についての戦略・要件をAIを使わずに自分の頭で考えてくるという宿題を出しました。

1回目のワークショップの参加者の様子

2回目:トモニさんを使って戦略・要件を考えてみる

UX5段階モデルにおける戦略・要件を考えてくれるアシスタントAIトモニと共に考えよう

2回目のワークショップでは、実際にトモニさんを使ってもらい、有益性を知ってもらうことをゴールとしました。

最初に、1回目の最後に出した宿題である「中途デザイナーの採用エントリー数を増やすためにはどうしたら良いか?」というお題の戦略・要件を、トモニさんを使って再度考えてもらいました。

その後5チームに分かれ、考えた戦略・要件の内容と、自分の頭だけで考えた場合とトモニさんを使った場合でどのような変化があったのかをチーム内で発表してもらいました。

最後に、チームの代表者がどのような施策を考えたか、トモニさんを使ってみてどうだったか?をまとめて発表してもらいました。

2回目のワークショップの参加者の様子

ワークショップ参加者からのフィードバック

ワークショップ後に参加者へのアンケートを実施したところ、嬉しい評価をいただくことができました!

参加者からの声を一部ご紹介します。

UX5段階モデルの復習にもなって、自分が思考する時間もったのでとても満足できました!

今までトモニさんを何回か使っていましたが、使い方が合っているかイマイチ自信がなかったので、ワークショップの説明と流れがわかりやすくてとても良かった!

できあがったトモニさんを実際に使ってみるだけでなく、同じ課題に対して事前に自分の頭で考えることで、共通する部分やトモニのすごいところを実体験することができたり、充実したワークショップでした!

また、93.8%の方がトモニさんの有益性を感じたと回答してくれました。

トモニさんを交えると、考える順番を間違えなくなるので、課題解決のプロセスを覚えるアシストツールとしてすごくいいなと思いました!

思考のプロセスを整えたかったり、壁打ち相手としたりトモニさんを沢山活用できそうと思いました!問いかけの観点が面白かったので視点が広がりました!

問に答える形式なので、何を考えて良いのかわからないといった問題にしっかりとアプローチできていそう

UX5段階モデルにおける戦略・要件の考え方を伝え、トモニさんの有益性を知ってもらうという目標が達成できました🎉

まとめ

4〜6月はUX5段階モデルにおける戦略・要件フェーズを一緒に考えてくれるアシスタントAIトモニさんを作成し、7〜9月はデザイナーが戦略・要件フェーズの重要性をきちんと理解し、トモニさんを有効活用できる状態にする活動をしてきました。

9月でAIビジョナリーチームは解散となりますが、今後もトモニさんは私たちの業務の中で活躍してくれるでしょう。

ぜひ、皆さんもトモニさんのプロンプトを利用し、戦略・要件を一緒に考えてみてください!

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