デザイナーとしての仕事の関わり方〜 10年の変化からの学び〜
こんにちは!サービスデザイン部のツネカワです!
本ブログに登場するデザイナーは若手が多いのですが、今回はGMOメディアの中でも古株デザイナーの青田さんにお話を伺いました。
程よい緩さと癒しの雰囲気からGMOメディア内各所で人気の青田さんが、激動のインターネット業界で培った10年以上の経験を皆さんにお伝えします。
まずは今回お話を伺った弊社のベテランデザイナー青田さんの紹介です。
出身地:埼玉県の田舎町
入社年:2007年5月
年齢:40才(二児の父親)
趣味:音楽鑑賞
GMOメディアで10年以上webデザイナーをしており、今はゲームプラットフォームのゲソてんを主に担当。
デザイナーとなるきっかけ
Q:まずはじめにwebデザイナーになったきっかけを伺いました。
私がデザイナーになるきっかけとなったのは、ある企業が野球球団を買う買わないで騒がれていた頃でした。野球が好きな私は、すぐにインターネットの業界に興味が湧き、それと同時にどうやったらIT企業で働けるのかも気になりはじめました。そして調べてみると、デザイナーやエンジニアといった職種もあることを知りました。
前職はポストプロダクションと呼ばれるテレビやCM等の映像制作を行なっている会社にいました。映像編集の他に文字のテロップや画像加工なども行なっていて、そこでPhotoshopやIllustratorを使用していたので、それだけを武器にどうにかデザイナー職に就けるのではないかと、安易ではありますが考えていました。
そこから、自分自身でwebサイトを立ち上げ、サイトデザインやhtmlやcssについても触れてさらにデザイナーへの面白さを知ったのがきっかけでした。
デザイナー?ディレクター?
近年ではデザイナーの広義化に伴ってディレクター業務にも関わることが多くなってきたと思います。特に青田さんは一時期ディレクター業を行っていたこともあり、彼のことをディレクターだと思っている人もいるくらいです。
そんな青田さんにデザイナーとディレクターの違いについて伺いました。
私がwebデザイナーとしてGMOメディアへ入社した当初は、社内でもデザイナーと呼ばれている方は少なく、デザイナー職+αディレクターも行なっている方が多くいたように思います。
業務こそバナーやLP作成、コーディングを行なっていましたが、キャンペーンやプロモーション企画、数値分析、売り上げ施策といったマーケティングに関わる業務が増えていき、デザイナーとディレクターとの役割がハッキリとしないような時期が続きました。
web系のデザイナーとしての経験がなかった私は、入社してしばらくはディレクターの方たちは全員バナーも作れるし、htmlも書けると思っていました。
(その当時は実際に出来る方が多かったように思います。)
そのため自然とディレクターという仕事を意識して業務に関わるようになり、3年後、5年後はディレクターをやっている。そう感じているデザイナーの方も当時は多かったように思います。
会社にも業務にも徐々に慣れてきた頃、インターネット環境は目まぐるしく変わりデザイナー職としての業務の内容や働き方も大きく変わっていきました。
携帯端末もガラケーからスマートフォンへ変わり、PCはChromeの登場やブラウザの進化などにより、デザイナー業務・ディレクター業務も共に業務領域も広がり、求められる質も高くなりました。
その頃から、それぞれの専門性も高まることで明確にそれぞれの役割が確立していったように思います。
それでもデザイナーとディレクターの業務は完全に分離できるものではなく、それぞれの専門性を活かしつつ、お互いをフォローし合う必要があると思います。
実際に自分はそうやって働いているので、自分のことをディレクターだと思っている人がいるのかもしれません。
コミュニケーションの変化
このインターネット業界で過ごした十数年間で変化した業務について伺いました。
かつては、ビジネスでもプライベートでもメールでのコミュニケーションが主流でした。メールソフトもそれぞれ使っているものが違っていましたし、受け取るメールにフィルターをかけるのにもこだわったりしていました。レポートデータとそれ以外、外部の人と社内の人、または個人と分類がわかりやすくなるようにどれだけ時間をかけたことか…
社内での業務依頼のフローもメールで行われていたと思います。
「お疲れ様です、バナーの作成をお願いします。」
「了解しました。」
このようなやりとりの連絡がメールでしたのでメールの確認、返信にも時間がかかってしまい、1日の中でメールを確認するスケジュールを決めている人もいました。
朝出社したら確認、ランチ後に確認など。
その為、この短いやり取りでも返信が来るまで数時間かかり、「バナー出来ました」のバナーが添付されたメールへの返信は「明日、確認します!」なんてこともありました。
しかし、今ではコミュニケーションのほとんどのやりとりがメールではなくなり、slackやchatworkの活用により席が離れていても、外出していたとしてもパソコン上やスマホに通知が来てすぐ確認できるので、隣で話してるぐらいのコミュニケーションのやり取りが出来るようになりました。
そのため、制作依頼から納品、または企画立案からリリースまでスピード感ある対応と様々な情報がリアルタイムで行われ、スピーディ且つ、クオリティの高いものが日々求められるようになってきていると感じています。
本当に便利なコミュニケーションツールが増えたと思います。目的などに合わせて使うツールも様々でした。さらに言えば部署や人によって違ったりもしました。
私は、部署を異動した時に一番困惑したのが、コミュニケーションツールの使い分けでした。デザイナー同士はslack、雑談はskype、議事録はco-meeting、バナー依頼が素材とともにIPメッセンジャー、前の部署からの引き継ぎでチャットワーク、外部の方からはメール。
最初は、こんなもんだろうとあまり気にしてませんでしたが、やはりそれが毎日となると徐々にストレスと共に疲れが・・・
この時に感じた課題は、情報が分散したり伝えるべき情報が足りなかったりと、必要な情報を一元化できず曖昧になることです。チャットツールならではの五月雨式にくる連絡事項や業務依頼に対しての情報整理、タスクの優先順位などは強く意識し、ドキュメントや仕様書を常に更新しまとめていくなどの対応が重要だと感じました。
現在はツールも統一され課題も解消されたのですが、当時は大学ノートを開き、昔描いたワイヤーフレームのページの隣に、それぞれのツールに散らばっている情報をまとめて整理して対応していました。
技術職でありながらコミュニケーションがとても重要なデザイナーにとってはとても大きな変化ですね。
私は業務の中でメールを書くことは少ないですが、チャットツールと比べとても労力がかかる実感はあるので、当時の環境でやって行く自信がありません(笑)
10年以上のデザイナー業務の中で培ったノウハウ
業務をする上で気をつけている・やっていることを伺いました。
「コミュニケーションの壁を作らない」
社内でも依頼する側と受ける側での立場でどうしても上下関係みたいなのが出来てしまうことに違和感というかやりづらさを感じていて、最低限コミュニケーションする上での壁をなくすようにしています。
お酒のコミュニケーションはお酒自体が苦手なので頻繁には行かないのですが、普段から作業依頼のやり取りの中で雑談を交えたりするようにしてます。
「集中してますオーラを出さない」
特に私は作業に集中してしまうと、ほとんど周りの音が聞こえなくなってしまうタイプなので、入社当時からこれは常に心がけていました。もちろん誰でも集中する時間は大切で、作業に集中しないということではなく、あまりそのオーラが強すぎると小さな相談事でも「あとでMTG設定しますね!」と後々にされてしまうことも多くありました。
オーラを出すとか出さないとか難しいんですが(笑)その一つとして業務時間内は自分の世界に入らないようにイヤホンを付けて仕事はしないように決めていたりします。※定時後はイヤホンつけて集中させてもらってます。
「長時間集中しない」
1時間か長くても2時間には1度は席を立って、あえて作業を途切れさせています。集中しているときに作業が中断して効率が悪そうに感じるかと思うのですが、1度気持ちを切り替えたり、リフレッシュしたりすることで、作業の効率をよくするために行っています。
相談事やMTGなど、常に長時間制作をできる環境にあるわけではないので、何かあっても次の作業にサッと気持ちが入れるようにするためです。
彼の癒しの雰囲気はこういう心がけからきているのかもしれません。
私も長時間集中して区切りがついたあとは、作業が全然捗らない経験があるのでマネさせていただきたいと思います!
まとめ
最後に一言お願いします!
このようなブログを書くことになり、この数日間は色んなことを行き帰り通勤電車のなか振り返っていました。
十数年に起きた変化は、2時間の長い通勤時間でも足りないぐらい激しいものでした。
また別の機会があれば違うテーマにも触れていければと思っています。
ありがとうございました。
私は彼とは同じチームで働いたことがなかったのですが、社内でも人柄や業務領域の広さから頼られている場面を多く見かけてきました。
今回はそんな彼のバックボーンに触れることで、学びや気づきを得ることができました。
激動のインターネット業界で挑戦と変化を続け、前線で活躍し続けることのできるように努力し続けていこうと思います!
長文にお付き合いいただきありがとうございました!