第1回 GMOメディア・ビューティー技術発表会 - 社内向けエンジニアイベント【開催レポート】

GMOメディア株式会社とグループ会社のGMOビューティーが共同でエンジニア向けの技術発表会を開催しました。このイベントは、当社およびGMOインターネットグループのエンジニアを対象に、社内の技術力向上やアウトプット機会の創出を目的とした取り組みです。GMOメディアのエンジニアチームの活動として紹介します。
※ 社内向けのイベントのためセッションタイトルはややカジュアルな内容となっています。
- 第1回 GMOメディア・ビューティー技術発表会とは - 開催趣旨について
- 基調講演: 「俺より強いやつに会いに行く」 (GMOビューティー 取締役 CTO 浅山 広大 氏)
- セッション1: 「テスト不毛の地ビューティー社のテストに対するこだわりが強かった話 - 常識にとらわれないRSpecを用いたシンプルな自動テスト」 (GMOビューティー 中林 友弥 氏)
- セッション2: 「最近Railsのサーバー応答速度の改善に取り組み始めた話-コンテンツの量・品質を保ちつつパフォーマンスを改善していく-」(GMOメディア サービス開発部 シニアエンジニア 日暮 俊太 氏)
- セッション3: 「Elasticsearch大地に立つ!! -キレイパスコネクトにElasticsearchを導入した背景と気づき-」(GMOビューティー 矢嶋 暁 氏)
- セッション4: 「Rails on GKEで非同期処理を活用したパフォーマンス最適化 -実例から学ぶ非同期処理の効果とその技術詳細-」 (GMOメディア サービス開発部 シニアエンジニア 北谷 凌 氏)
- GMOメディア エンジニア管掌 別府取締役の講評と懇親会
- イベントまとめ - 主要な成果と次回イベントへの展望
第1回 GMOメディア・ビューティー技術発表会とは - 開催趣旨について

今回の勉強会は、GMOメディアとGMOビューティー社が合同で開催し、技術と知識の共有を目的としています。社内のエンジニアが集まり、最新の技術動向と実務経験を共有し、互いの知見を深めることを目的として主催しました。このような交流は、社内の技術力の向上だけでなく、異なる部署間の連携を強化する上で非常に有効であり、開催する運びとなりました。
日頃より、カジュアル勉強会などの開催は頻繁に行ってますが、今回は全体の雰囲気を外部登壇のようになるよう意識し、場の空気感を醸成します。合同技術勉強会は、ナンバーシリーズのように、発展的継続を目指したいと思います。

冒頭、コエテコ責任者 沼田より開会の挨拶
基調講演: 「俺より強いやつに会いに行く」 (GMOビューティー 取締役 CTO 浅山 広大 氏)

このセッションでは、GMOビューティーのCTOである浅山氏が基調講演を行い、自身の経験とチャレンジ精神の重要性について話しました。彼の講演は、エンジニアやチームとして成長し続ける意義を参加者に再認識させる機会となりました。
参加者は真剣に耳を傾け、場が引き締まる瞬間となり、浅山氏は、強いエンジニアとは問題を解決できるエンジニアであり、また、強さには多様性があることを自身の経験から説明しました。
新卒入社からCTOになるまでに出会った、知識が豊富な先輩(強いエンジニア)や、自分で事実を確かめる姿勢を持つ先輩の話をしました。彼らは情報を鵜呑みにせず、限界を設けず、知識を惜しみなく共有し、後進を育てる重要性について学んだ経験について触れました。
また、キレイパスコネクトの開発を通じてエンジニア職以外で初めて事業に関わった経験から得た、マネージャーとしての気づきや、技術力がビジネスでどのように機能するかについても語りました。成功は単に機能が多いからではなく、誰かの問題を解決できるかが重要と述べました。
最後に、自分の力を過信せず、エンジニアとして技術を磨き続けること、求められている強みと現在発揮している強みが一致しているかを自問することの重要性を強調しました。
「ここに集まったみなさん、お互いに高め合いましょう!」と締めくくりました。
セッション1: 「テスト不毛の地ビューティー社のテストに対するこだわりが強かった話 - 常識にとらわれないRSpecを用いたシンプルな自動テスト」 (GMOビューティー 中林 友弥 氏)
このセッションは、「皆さんはアプリケーションのテストを書いていますか?」という参加者への質問から始まりました。頑張りすぎないRSpecの導入について説明し、同時に重要な機能が増えるにつれてテストの必要性が高まることを経験談とともに解説しました。
また、AIを活用することを前提としたライブラリ選定方法や、rspec-parameterizedライブラリの使用方法についても説明しました。個々のエンジニアに対して、シンプルなRSpecを書いてみることを推奨し、その可能性を探るよう呼びかけました。
テスト戦略に関しては、複雑化せずに効率的に品質を保つ方法が提案されました。このアプローチによって開発速度と品質のバランスを取ることが可能となり、テストプロセスの改善につながることが強調されました。

※ 中林氏、セッションのトップバッターを担当します
セッション2: 「最近Railsのサーバー応答速度の改善に取り組み始めた話-コンテンツの量・品質を保ちつつパフォーマンスを改善していく-」(GMOメディア サービス開発部 シニアエンジニア 日暮 俊太 氏)
このセッションでは、ページの読み込み速度が遅いことがビジネスにどのように影響するかについての説明から始まりました。速度改善の基本戦略についても詳しく解説され、特に「コエテコ」サービスで効果が大きかった施策として、①不要なカラムをselectしない、②インデックスの見直し、③N+1クエリの改善が挙げられます。
基本を守ることの重要性が再度強調され、今後の展望として、キャッシュの安定化、記事ページのCDN配信、新たに遅いページを生み出さないためにローカルでの速度を必ず記載すること、速度計測とアラートの充実、チーム内でのノウハウ共有が重要であると説明されました。
また、詳細なケーススタディを通じて、サーバー応答速度の問題を解決するための具体的な手法が示されました。実際のトラブルシューティングと解決策の適用例が共有され、参加者はサーバー応答速度の改善手法を具体的に学ぶことができました。

日暮氏によるパフォーマンス改善についてのセッション。身体能力が半端ない体育会系エンジニア
セッション3: 「Elasticsearch大地に立つ!! -キレイパスコネクトにElasticsearchを導入した背景と気づき-」(GMOビューティー 矢嶋 暁 氏)
GMOビューティーでは、美容医療クリニック向けに予約管理、電子カルテ、会計を一括管理するSaaS「キレイパスコネクト」の提供を行っています。セッションでは、このサービスにElasticsearchを導入した経緯と得られた学びについて説明しました。
サービスの急成長に伴いデータ量が増大し、検索速度の低下が問題となり、最優先でのElasticsearchのマネージドサービス導入が必要となりました。導入の結果、検索パフォーマンスが100倍に向上した結果を事例とともに説明。
また、導入を進める中で3つのこだわりがあったことを共有。①2段階フェッチ: active_recordを介さず、最速のパフォーマンスを追求。②ダウンタイムなしのデータ同期。③OSS風のCLI操作。
最後に、非機能要件における体験の悪化が即効性の猛毒であるとの気づきを共有し、課題が表面化するまでのタイムラグに対処するため、適切な監視の重要性を強調しました。この技術的な取り組みにより、データベースのクエリ時間が劇的に短縮され、ユーザーエクスペリエンスが大幅に向上しました。

矢嶋氏の発表、元々の速度が壊滅的に遅く危機的な状況でした。書けません。
セッション4: 「Rails on GKEで非同期処理を活用したパフォーマンス最適化 -実例から学ぶ非同期処理の効果とその技術詳細-」 (GMOメディア サービス開発部 シニアエンジニア 北谷 凌 氏)
北谷氏の発表では、サービスのボトルネック部分に非同期処理を導入し、サーバー応答速度を大幅に改善した事例を共有しました。
コエテコのエンジニアチームでは、毎四半期にシステムの課題を特定し、各メンバーが取り組んでいます。今回は、サーバー応答速度が遅いことによるユーザーエクスペリエンスの低下とサービスへの影響が大きい箇所をNewRelicでの数値計測を通じて特定し、メール送信の同期処理問題を解決しました。
コエテコはGCPとRailsの構成で、ActiveJobを使用して実際のコードレベルでの解決例を説明しました。また、Google Cloud Platformが提供するフルマネージドサービスであるMemorystore for Redisを導入しました。最も遅かった処理を数十秒から300ミリ秒まで短縮し、98%以上の改善を実現しました。
発表の最後には、今後のさらなる改善案を示すとともに、0ベースからの挑戦は根気よく調査すれば解決可能であるとのエンジニアとしての心得を語って締めくくります。

GMOメディア シニアエンジニア 北谷氏
GMOメディア エンジニア管掌 別府取締役の講評と懇親会
イベントの最後には、別府取締役が登壇者に対してフィードバックを行い、努力と成果を称える講評を述べました。2003年からGMOメディアで働きながらの変遷についての説明と、その中での組織の変化など、最近入社したメンバーには興味深い裏話も聞ける機会となりました。
また、今後の勉強会をさらに発展させる方向性を参加者に説明し、エンジニア組織を盛り上げていく計画も共有しました。懇親会では、食事とアルコールを含む飲み物が提供され、参加者は勉強会で得た知見を共有しながら、日常では交流の少ないメンバーとコミュニケーションを図る機会となりました。この交流は、社内のイベントスペースでリラックスした雰囲気の中でさらに親睦を深める時間として、大いに役立ちました。

GMOメディアの別府取締役 - 懇親会でのピザの配達が遅れているため、講評を長めにして時間をつなぎます。

懇親会。技術セッションでテンションが上がった流れと飲食物で盛り上がります。
イベントまとめ - 主要な成果と次回イベントへの展望
第1回 GMOメディア・ビューティー技術発表会は、エンジニアとしてのアウトプットの場としてだけでなく、参加者の意識向上とモチベーションアップにも寄与する機会となりました。
両社は、今後もこのようなイベントを通じて技術共有を促進し、社内外の繋がりを強化していく予定です。参加者たちは新たな知識を得て、日々の業務に新しいアプローチを取り入れるインスピレーションを得たと感じています。
今後は社外のゲストも招き、イベントの規模と内容の両方をさらにブラッシュアップしていきます。

今回のイベントはハイブリッド形式で開催され、リモート参加も含め数十名がオンラインで参加しました。配信もそつなくこなすメンバーのおかげです。
ありがとうございました!




